梅々
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あしいたいよー
想定外の混みように疲れました。居酒屋のバイトは火曜までない!やった!
あとこの時間はりあじゅうが多くて嫌になりますね。ハグしてばいばいとか電車内でやるなー!!ばかー!
そして猛烈に寒いですね今日。鼻水垂れそうです。お迎えが参りません。寒空の下ボッチは別に問題じゃないけど足が痛いです。萌えが足らないんだ。
では、ペーパー用小ネタだったんだけどボツにしたもの。
あとこの時間はりあじゅうが多くて嫌になりますね。ハグしてばいばいとか電車内でやるなー!!ばかー!
そして猛烈に寒いですね今日。鼻水垂れそうです。お迎えが参りません。寒空の下ボッチは別に問題じゃないけど足が痛いです。萌えが足らないんだ。
では、ペーパー用小ネタだったんだけどボツにしたもの。
「いい天気ですねィ」
日差しは温かくも空気が冷たい中、欠伸を噛み殺しながら歩いていると通い慣れた団子屋の店先、見慣れた人が長椅子に腰掛けていた。歩み寄り声を掛ければ此方に気付いた旦那がうげぇと眉を寄せた。
不快そうな顔が中々面白い。隣に腰かければはぁと溜め息を寄越された。そんなあからさまな態度取られると傷つく。硝子の十代は繊細に扱ってもらわないと。
「またサボり? 公僕は気儘でいいねェ。君らがそんなんだから俺もこうなんですー。一般市民の為にあくせく働きなさい」
「残念。夜勤明けですからねェ、今は休憩時間でさァ。それに大人が見本を見せるべきでしょう」
おばさん団子一皿! と振り返り声を張る。腹時計では今は三時だ、おやつにちょうどいい。
いつもならもっとやりとりが続くのに旦那は黙りこくってしまった。夜勤としか言っていないのだが分かってしまったのだろう、それが討ち入りであると。ちゃんと風呂に入ったから匂いはしないはずだし、今は殺気だっているわけでもない。表情が堅かったりしたのだろうか。悩みながら旦那を見遣ると困った顔をしている。毎度のことながら表情がころころと変わる。近藤さんには負けるが、旦那も表情豊かだ。
何か言いたいことがあるのだろうかと言葉を待っていればぐしゃりと頭を撫でられた。
「血気盛んなのは若い証拠だけど」
「若さで片付けねぇでくだせェよ。俺は自分で決めてここにいんだから」
「……まぁ後悔しねーように」
今日の旦那は年寄りくせぇ、呟きは拾われうっさいと頭を叩かれた。こんな風に旦那が触ってくることはめずらしい。何か嫌なことでもあったのだろうか。詮索してみるが旦那相手に答えは出ない。土方さんが相手ならなんとなく分かるのに。
お待たせしました、と運ばれてきた茶と団子に手をつける。あんむ、と口を開けたれの絡んだそれを頬張ると甘辛さが口の中に広がる。うめぇなァと呟けば、頬に触られた。むに、と指先が頬に沈んだ気がする。
「なんですかィ」
「たれついてる」
「今あからさまに突っついたでしょう」
頬にあった指が口の端に触れた。そのままたれを拭い取りぺろりと舐める、その仕草が。男らしく見えて閉口した。目の錯覚だ、この人にそんなもん見出だしてどうする。気にしないことにしてもう一個頬張る。
俺がおかしいのかもしれない。こんなに煌めいていない状態の旦那に見惚れそうになったのだから。討ち入りの後だし思考が残念なことになっているのかも、早く元に戻しておかないと。
「オイ」
考え事を邪魔してきた聞き馴染んだ声に顔を向ける。通りを行き交う人の中に、全身烏色の男がいた。俺と同じ隊服を着た目付きの悪い上司様。そいつが、不機嫌そうな顔をしている。
何かしたか、と考えると思い当たることばかりで困るのだけど、少なくとも昨日今日は大したことをしていない。だから、こうして休んでいるところを邪魔しに来られても。近藤さんのストーキングに対抗心でも燃やしたのかとしか思えない。
「うげぇ。多串君その面どうにかなんねぇの」
「てめぇこそその締まりのねぇ面ちったァ引き締めてみせろや」
「土方さん、瞳孔閉じた方がいいですぜ」
「お前はそのサボり癖をどうにかしろ」
眉間に皺を寄せたまま、ぐいと腕を掴まれる。パワーハラスメントだ。ぼそりと言えば更に視線が鋭くなる。
「団子代は払ってやる」
なんて土方は勝手に決めやがって、皿に残っていた団子に旦那の手が伸びた。それは、俺の。文句を言って取り返したいけれど腕を掴まれるずるずると引き摺られて、団子屋が遠くなる。
午後は非番だというのに。無理矢理、剥がせない強さで掴まれたまま屯所への道を歩く。冷たい風が首筋を撫でて、ぶるりと身震いを一つ。
「何すんですかィ」
「……仕事終わったらさっさと帰ってこいっつったろ」
「だって団子食いたかったし」
「部屋にある」
「へ?」
顔は見えず代わりにもくもく、紫煙が見えた。黒髪から見える耳はいつも通りだ、だけど頑なにこちらに顔を向けようとしないから、頬の色まで分からない。もしかして土方さんでれた?
奇跡的な状況に、わ、と声を漏らしたら土方さんが眉間の皺はそのままに、ほんのり目元を染めて振り向いた。ああめずらしい。土方さんまでも表情豊かだ。
「大福もある。茶も山崎に淹れさせるから」
「寂しいんですかィ」
「落ち着かねぇだけだ。今日だけ」
「今日だけ、ねぇ」
常に俺の居場所を把握していないと落ち着かない癖によく言う。いつもはそれに気付いていないふりをしてみせるくせに、今日だけ認めるなんて。この人も今日は頭がおかしなことになっているのか。可愛いからいいのだけど。
「金平糖も食べたいでさァ」
「ある」
今度旦那に団子をおごってもらわなければ、そう思いながら今日は土方さんに釣られてやることにした。
明日もこんな風にかわいけりゃいいのに。
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