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梅々

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寝ました!やりました!

ぬぁぁぁぁ久々に勉強頑張りました。



そんな今日はガンダム00の映画公開日っぽいという噂を聞きましたが本当かどうかわかっていないです。まだ。

もう今年の映画は見たいのばっかりで。受験生なのにっ!と真面目に思います。

とにかく銀魂のDVDは予約したい(^q^)









では、スランプ入りと同時に終わったおきたん土沖です!玉砕しました!

とにかく、これだけでも読めてしまうところが一番の敗因だと私は思っていますし眠いので801過ぎます。おちがない。二ヶ月かかってこれかよ!と自分でつっこみたくなるできですがとにかく、沖田おめでとうございましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
































一つ世界を知れば一つ自分を知ることができる



そんなふうにして



人は変わっていく











硝子の少年











蝉の声が喧しくて、風呂上がりの縁側、逃げるように局長室へ入った。菖蒲さん達は疾うに帰っていて、近藤さんの用事も終わっているようだから一休みにと。

失礼しやす、ちゃんと返事を貰ってから中へ入る。近藤さんはニュースを見ていた。あちこちで行われる予定の祭りやらを特集していたと思えば、何処其処で事故があっただの、殺人があっただの。世界平和なんて実現しないんじゃないかと思うような事件ばかりだ。汝の隣人を愛せよ、なんて。俺みたいにできない人はたくさんいる。



「総悟は、結婚する気はないんだろ?」



「へい」



「俺が未だだから、とかじゃないよな」



頬杖をついてテレビを見ながら近藤さんはそう言った。軽い調子で言うけれど、大真面目だってことはよく分かっている。そんなことまで心配しなくても大丈夫なのに。近藤さんは優しすぎる。

違いまさァと返したら、近藤さんはどこかほっとしたようだった。



「人を、好きになるってどういうことか分からねぇんでさ。勿論、近藤さんも姉上も大好きなんですけど」



「そればっかりは教えらんないからなぁ。総悟が早く分かるのを、願うだけか」



「頑張りまさァ」



近藤さんや姉上を見ていて、人を愛することができるのはとっても幸せなことなのだと思った。でも、土方さんを見ているとそれはとても辛いことに見えた。一途に、純粋に思っていれば報われるものではないのだと。

でも、その辛さも幸福も、知らないから。それは、他から見たら可哀想なことなのかもしれない。近藤さんが幸せでいてくれればそれだけでいいと、俺は思うけれど。

そもそも無器用だから、二足のわらじなんて俺には無理だ。姉上のいない今、近藤さんが唯一で、同じくらい大切な人なんて、いない。多くの人を守れるほど俺は強くない、身の程をちゃんと弁えている。だから近藤さんさえいてくれれば。



「毎回な、総悟の見合いは断るようにしてるんだけどよ」



「へい」



「大体はトシが渋るんだけど。今回はいつもよか、反対してたな」



「あの人が? なんでまた」



「そいつはわかんねぇんだ。でも、おまえの為を思ってるのは確かだな、総悟」



ぽんぽんと頭に優しく手が置かれる。じわじわと、身体中に染み渡っていく感覚に瞼を閉じる。これが、きっと幸せだ。近藤さんの隣にこうしていられる。

なんて幸せなことだろう。

だから、これ以上望んでいないというのが本音。

今のままでいたい。ずっと。











案外、土方さんが俺を頼っていることは知っている。でもそれを明らかにはせず回りくどく、俺に気付かれないようにしようとしているのも。憎まれ役を買って出た副長殿は、俺に対しても憎まれ役であろうとしている。馬鹿ではないから、それに気付いていても何も言わないし、抑好きではなかったから、望みのままに憎んでみたりもした。けれど、根本的にはどうなのか。

いつも俺に何かしらを与える時は近藤さん経由にしている土方さん。折角明るみにでたのだからこれを利用しない手はない、そう思って。



「遊びに来てやりやしたよ、土方さん」



「迷惑だ」



昨日サボったから今日は徹夜で書類を片付けるだろうという予想は当たっていて、星の煌めく十一時過ぎ、文机の上には書類の山とアイスコーヒーの入ったグラスが置かれている。自分の蒔いた種だ、ザマーミロ。

―――――時々、無性に。知らん振りするくせに優しい土方さんに甘えたくなることがある。それだけじゃなくて、土方さんが俺の為に何かしたら嬉しくて堪らないことも。

今日はちょうどそんな日らしくて、でも土方さんは逆に機嫌が悪くて。悉く合わないと笑ってしまう。合うのは体の相性だけか、なんて薄ら寒い。とりあえず畳の上に寝転んで、座布団をぎゅーっと抱き締める。煙草の匂いが染み付いていて臭い。なんて思って、思い出した。

菖蒲さんに、言われた言葉。



―――――貴方の匂い、あの人のと一緒ね。薄らと、煙草の匂いがしていて不思議だったけれど。



去り際にそんな風に言われ、え、と声を漏らした俺を見て彼女は泣きそうな顔をした。けれど、彼女が泣きたくなるような事実なんてない。あったってそれは遊びだから、そんな、真摯に受け止めるようなことではないのだ。



「なんでアンタ、俺の見合い断ってくれんの」



「今回はできなかったけどな」



「それでも」



期待しているのは何でだろう。お前が誰か知らないやつと結婚すんのが嫌なんだ、とか。言われたらその場で刀を向ける自信がある。期待してはいるけれどそれを言われたら、ポリシーを曲げられたら萎える。

淡い恋をしているんだ。

悲しみや寂しさのない世界で、ただ想う。苦しみや幸福を感じない、尊敬のような、淡い恋。土方さんが今のままであり続ける限り、形を変えることなくふよふよ胸の中を漂っているはずだ。



「・・・見合いするだけ時間の無駄だろうから、断ってただけだ。今回は、分からねぇけどな。お前、案外押しに弱いんじゃねぇの」



「そうかも、しれやせん」



「・・・」



こんな俺を愛してくれると言うのなら、全力でそれに答えたいと思う。なんて言っても土方さんは胡乱な目を向けるだろうから口にはしない。

思えば昔から、相手が自分を思ってくれるのと同じぐらい、相手を思うことばかりだった。大好きな近藤さんや姉上に、微妙な土方さん。神山は論外だけど。

なんで俺は土方さんに、恋なんてしているんだろう。そんな要素はないのに。段々、これは恋じゃない気がしてきた。



「じゃあ山崎がお前に猛烈にプロポーズしてきたら、どうすんの。神山みたいに」



「・・・靡くぐらいはあるかも」



「じゃあ、俺は。俺だったらどうすんだ」



筆の走る音がする。座布団に埋もれた耳にくぐもって届く。障子に映った影も大差ない。嫌な冗談だなぁ。呟きはきっと違う意味に捉えられた、はず。

あり得ない仮定に想いを馳せることは、基本的にしない。もしも姉上が、とか、もしも俺が代わりになれたなら、とか。だからあり得ないことを言われても乏しい想像力では形にならない。

だから、これは恋ではないような。先を望むのが恋であるから。じゃあ俺が土方さんに対して抱いているのはなんなんだろう。

気付くと筆の音が止んでいて、顔を上げようとしたら背中に重みを感じた。

煙草の匂いが強まる。顔の脇に手をついて、土方さんの鼻が耳裏を擽った。



「ひじか、」



「なぁ、俺だったらって聞いてんだろ」



珍しく戯れの色を含んだ空気に違和感を覚える。猫が飼い主に顔を擦り寄せるように身を擦り寄せられて、そのまま右手が下肢へ向かう。不埒に動くそれを捕らえようと腕を伸ばしても、阻むことはできなくて。

ふざけているにしてもしつこい。それに、蠢く右手が冗談の域を越えている。半端な愛撫に焦れったさが募るけれど、今日はそんな気分ではない。



「仕事、あんでしょっ・・・止めなせ、っぁ」



「おまえが答えたら止めるから」



後頭部にキスを食らい、寝巻きの上からきゅっと弱点を握られて堪らずに変な声が盛れた。

言えば止めてくれるというのなら、さっさと返事をしてやろうとぎゅっと目を瞑る。もしも土方さんがそんな変なことになったなら。刀を向けるだろうとさっきは思った。でも、刀を向けたとて、斬ることはできない。

微塵でも、嬉しいかもと思ってしまったから。それが体の関係に絆されてのものだとしても、受け入れたことには違いがない。



「靡きは、しやすよ」



「へぇ」



「っだか、ら、もう・・・」



「靡いて貰おうじゃねぇか、総悟」



「ちょっと、ぁっ、ぁあ!」



体をひっくり返されたと思ったら膝でぐりぐり弄られて、情けない声が出た。先までの戯れを含んだまま、ごっこ遊びをするような声色で、土方さんは俺に好きだと、囁いた。

その刹那、胸の中で何かが弾けた。

花火のように鮮やかに、五感を震わせてそれは、俺から呼吸を奪った。

土方さんは笑っている。珍しいものを見たから驚いただけかと、取り繕おうとしても理由なんて明白で。白地な反応に気を良くしたのか、土方さんは顔中にキスの嵐を降らす。

脳も体も土方さんでさえも、分かっているが心がおいてけぼりで状況把握が儘ならない。とりあえず、菖蒲さんの邪推は真実だった、のか。



「お前は俺を好きなんだ、総悟。そうなるように躾してきたんだからよ」



「馬鹿なこと言いなさんな、なんで、そんな・・・」



「体だけじゃねぇよ。俺が欲しかったのは。おまえが気付こうとしなかっただけで」



相手に愛でられて喜ぶ。二人で寝たのに一人の朝に暗くなる。女の匂いのする手で触られると気分が悪くなる。そんなのただの生理的なものだと思って、否思い込んできた。

これこそが恋だったのか。

馬鹿は俺で、そんな餓鬼に土方さんは何年も付き合ってきたのか。心が広いのかまた土方さんも馬鹿なのか。理解に苦しむ。



「でもあんた、何も言いやせんし・・・」



「18になったら言おうと思ってた。そしたらタイミング逃しっぱなしで散々だ」



「・・・仕事しなくていいんですかィ」



「今からする」



無理矢理に話を反らしたのに土方さんはそれに乗じて、額に口づけてから体を離した。ふぅと息を吐く、俺を笑い土方さんは文机の前に座り直す。

菖蒲さんに会う前の日は必ず襲われたのも嫉妬の現れだったのか。辻褄が合っていくように思えるのは俺が全てこじつけているからだとかでは、ないの。



「明日、楽しみにしてろよ」



それでも土方さんの声が楽しげであるから、これは事実のようで。

恋を知った俺は少し、大人になった気分。

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