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梅々

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よしよくやった

わらう伊右衛門の結末がなんとも言えなかったです。

悲劇、というか究極の純愛でした。それに、醜い愛憎が絡まった感じですかね。

お岩を殺したのは伊右衛門でいいんですよね?

というか、又市が悲しい役所だなと思いました。原点が又市にありますよね、結局。

わらう伊右衛門と数えずの井戸の間にある本が何だったか思い出せませんがそれでいいんですよね。これ以上借りたら真面目にニートになりますww









昨日書きたくて書き忘れたこと。

・銀魂映画公開まで一週間を切りましたね!

→今さらすぎる

・昨日の感想。

近藤さんが可愛すぎる。顔の感じが懐かしかったですww

空知先生は絵が上手くなりましたよね。羨ましいこと山の如しだw

あと、見逃せないのが沖田のバクテンと首を締めるところと二人だけ着衣の早朝訓練ですね。土沖土がぎゅっとつまっています。

あと、エンディングで坂本がはぶられている件について、もじゃもじゃはスクリーンに出ますよね?ww











それでは早三話目となってしまった52000打リクエストの土沖です。

次で終わるのだと思われます!
































曇りきった眼で熟視れば、そこには何も映らない。



だって、最初から曇っているのだから何かが映る余地はないのだ。











月に叢雲花に風











休みの日は誰にも起こされることがないからゆっくりと寝ていられて、気の向くままにゴロゴロ出来るから好きだけど、そういう時に限って早く目が覚める。主に、目が覚めてもいいことが起こらないときに。

今日もまた然り。

重いけれど覚めきった瞼を開けたのが八時半だった。心意気は十時まで寝るつもりだったが脳味噌が覚醒しきってちゃそんなのは望めない。

だから、起きた。

ご飯を食べてすることもないから外へ出たのはそれから四半刻も経たない頃。

屯所の中には居たくなかった。居心地が悪いだとかそういうのではなくて、土方さんと会いたくない気分だった、今もそう。

たいせつなひとがいる。姉上ではない、女の人。そんな土方さんを信じることができなくて、認められなくて、逃げた。顔を合わせれば普通に会話できる。現に、昨日旦那に起こされて屯所に戻ってからも、いつものように言い負かしたし。

でも、逃げたのだから。

逃げなきゃやってられなかったのだから。

女々しい、と思う。

扨。どこへ行こうか。とりあえず門を出てぼんやりと塀に沿って歩く。何もする気がなければ目的もなくて、ふらふらしようと決めた、ら。視界に艶やかな花が写った。



「沖田さん」



真っ赤な牡丹。それは、着物の柄だった。

多分呼ばれているのは俺だろうと、そっちを向く。同年代だろう、可愛いの部類に入るひとと、そして。

美冬太夫。

清廉なひとと妖艶なひとが並んでいて、首を傾げた。



「少しお時間を」



頂きとうて。

言ったのは聞いたことのある声だった。だからさっき呼び掛けたのは、美冬太夫ではないほう。

会いたくない、部類に入る人だ。今の心理状態じゃ、特に。それでも、用があるのは頬を染めているお嬢さんだろうから、是と言うしかない。















お友達になってください、頭を下げられた俺はどうしようもなくて、首を傾げた。

友達、トモダチ。

果たして、俺は友達とやらがいるのか。真選組に属している人たちを友達だとは思わない。だから、前に姉上に友達を連れてきてと言われた時俺は、旦那を連れて行った。旦那は、友達だろうか?



「あの、沖田さん?」



「え、あ、すいやせん。友達、ですかィ?」



「はい・・・」



清楚な彼女は頬を染めた。

どうせ、このひとも土方さんとお近づきになりたいのだ。だから、よく傍にいる俺という潤滑油を選んだ。それなら、当たっていけばいいのに。

それよりも、土方さんには決まった人がいるのに―――――と彼女の背後、鳥居に背を預けた美冬太夫を見遣れば、口角を上げた。雰囲気が、どことなく武州にいた頃の土方さんのようだ。

俺は、あの頃から友達が居なかった。



「いいですぜ。・・・あんま、話とかは出来ないだろうけど」



「本当ですか!? ありがとうございますっ!」



顔を綻ばせて喜んだ、彼女の名前は美春と言うらしい。

良かったぁ、と溢す美春さんの頭を、太夫はよしよしと撫でる。

太夫は、当たり前だけれど俺には一切用がないらしく、優しい眼差しで美春さんを見つめている。

姉妹のようだ、なんて見ていれば、再び目が合う。



「もし、お時間がお有りなら」



この娘とお茶でも飲んでやってくださいまし。

時間なんて有り余っている程暇だから、俺はまた首を縦に振った。

とにかく気を紛らせたかった。なんて知れたらとても失礼なのだけれど、多分彼女と同じくらい切実だった。















馴染みの甘味処へ行ったら、美春さんはとても嬉しそうに此処へ来てみたかったんですと言った。どうせなら、土方さんと来た方がもっと嬉しかったんじゃないかな、なんて思いながら季節限定桜パフェを二人分頼んだ。

会話をしてもどうせそこまで楽しくないだろうと踏んでいた、けれどそれはとても失礼な勘違いで、気晴らし以上の楽しい会話だった。話が結構合って、怪談話だとか、落語だとか、あまり周りに好みの人がいないような話に花を咲かせた。

そして、家の近所まで送り届けて上げたところだ。面倒だが楽しい時間のお礼程度にはなっただろう。

空は、昨日と同じ茜色だ。日が暮れなずんでいる。

明日は久々の大仕事だから張り切らなきゃな、空を仰いだら一筋の灰色が、視界に入った。もくもくと煙る紫煙。真っ正面に目を向ければ、煙草を味わっている最中の男が、塀を背に預けていた。同じように太夫が立っていたのを思い出す。



「総悟」



「何でアンタこんなとこに居んですかィ? アンタのルート、此処は通らなかったでしょう」



「んな不快そうな顔すんなっての。・・・少し、気になってよ」



何が、問いかけても返事はくれず、煙が空を漂う。

朝の最悪な気分が幾分かマシになっている。顔を合わせたくないと思っていない自分に吃驚した。

いつの間に、忘れていたのだろう、この人のことを。

それでも、並んで歩いているとドキドキする。ある程度距離を取っていないと、ドキドキが聞こえてしまいそうで、いつも少し斜め後ろを歩く。



「女といたろ」



「見てたんですかィ。質悪ィー」



揶揄うように言えば、ちらりと俺を見て苦虫を噛み潰した表情をした。土方さんのよくする顔だ。主に、俺に向かって。土方さんは苦虫の代わりにどんな感情を、噛んでいるのだろうか。

嫉妬とかだったら嬉しいけれど、万が一以下の可能性には期待しない。



「恋人か」



「友達でさァ。俺ァアンタと違って女なんざいらねェよ」



言ったら、土方さんが立ち止まったから俺も立ち止まる。

本当か、と問いかけた土方さんは悲しいとも安堵ともつかぬ形容し難い表情を浮かべていた。

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