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梅々

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あけましておめでとうございます

去年はお世話になりました!

去年の抱負がなんだったか忘れてしまいましたが、とりあえず、受験のせいで更新が減ってしまい申し訳ないです(((^_^;)



今年も生活環境が色々と変わるので更新が滞ってしまうかもしれませんが、よろしくお願いします!












それでは姫始めネタ!

まだ濡れ場ないです。

今年はストーリー重視にしてみました!































この温もりを手に入れたのはつい最近。



それなのに、ずっと傍らにあったように感じ、これからもずっと傍らにありそうな気がするのは何故だろう。









シンデレラデー











 はぁふ、と沖田が一つ欠伸をした。それは先程までの行為から程遠いほどに幼げなものなので、土方はなんとも言えない気持ちになった。

 沖田は寒いのか肩まで布団を捲り上げ眠たげに瞬く。薄い肩を抱き寄せてやればクスッと笑い声が聞こえた。



「あんだよ」



「いえ、別に」



 すりすりと身を寄せて、沖田は裸の胸を重ねた。温もりを感じながら、土方は髪を撫でる。はらりはらり、指を滑る美しい淡い色。姉と同じ色のそれが、土方には眩しい。昔からずっと。

 空はまだ暗いままだが、そろそろ五時頃だろう。寝る時間はあまりない。沖田は朝から昼まで、土方は夕方までに書類を片付け夜は見廻りだ。恐らくは一人で。

 年越しは大体、近藤が宴会を開く。それに参加したがっている者が大勢、というよりもほぼ全員なので少しでも見廻りの人数を減らすため必然的に土方自身が仕事をすることになる。そんなに頑張らなくても平気だぞ、とよく言われるが、近藤のように純粋に年の瀬だとか行事を楽しむ人々のために、誰かしらが働かなければならないのだから。それなら自分がやろうと思うだけだ。

 気付いたらすぅすぅ寝息が聞こえて、腕に感じる重さが増していた。視線を向ければ安らかな顔で沖田が眠っている。何の悩みもなさそうな、幸せな表情で。

 よくそんな安らかに眠れるな、と土方は溜め息を吐く。この条件を持ち出してきたのは沖田であるから、沖田には不満も何もないのだろうけれど。一年前からずっと、土方はふとした時に思い出しては不可解なその条件に悩まずにはいられなかった。



 付き合わないか、と切り出したのは一月だった。年の始めの雪が降った日。空は重い灰色で、地面も元は白いはずの雪が灰色に汚れていた。

 そんな中沖田は雪だと子どものように無邪気にはしゃぎ、防寒もせずに駆け出して、土方が追い付いた時には一生懸命雪だるまを作っていた。文句を言いつつコートを着せマフラーを巻いてやっていると、珍しく気を許したような、柔い笑みを沖田は浮かべていて。

 気が付いたら付き合わないか、と言っていた。それは長年思い悩んでいたとは思えないほど軽い口調で、土方自身こんなにも滑らかに発したことを驚いていたが、沖田はこくりと頷いた。

 頷いて、こう言った。



「今年いっぱい、だけならいいですぜ」



 何故だろう、一瞬思ったが、受け止められたことに対する喜びと驚きが大きく、土方も同じく首肯を返していた。

 それから始まった関係は、土方の想像よりも甘いものだった。

 求めれば、大抵沖田は受け入れた。外で手を繋ごうとしたり、口づけをしようとすると羞恥の所為か拒まれはしたが、付き合い始めたその日の夜から同じ褥で寝ることができ、次の日にはキスまで、許された。

 気付けば毎夜のように繋がって、普段はそんな素振りを見せないが、たまに沖田から口付けてくることもあった。

 だからもしかしたら、沖田は一年だけなんて約束を忘れているのかもしれないと最近思い始めていた。

 いたのだが。



「土方さん、今日で最後ですぜ?」



 なんて。もたつく指でシャツのボタンを閉めながら沖田は言う。ああ、ともなんとも返せず土方が言葉を選んでいると、シャツを着終えた沖田が唇を合わせてきた。

 刹那だけ触れ、背伸びをしたまま沖田はニヤリとしながら見上げてくる。



「じゃ、お先に」



「・・・おう。頑張ってこい」



 忘れているとでも思われたのか。わざわざ言われてもどうしようもないではないか。土方は頭をかきながら座り込む。煙草に火をつけ、一枚目の書類に目を通した。

沖田はどのような気持ちで、受け入れたのだろうか。一年だけ、というふざけた条件をわざわざ出して。遊んでいる、という結論に至るのは毎度のことであるが、それはあまりにも短絡的である。そうではないと信じたいだけかもしれないが。沖田が土方を弄んでいるという印象は一切なかった。どれもこれも初々しい反応をしついた。手を繋いだときも、抱き締めたときも。

 一年が経つのはあっという間だと毎年思っていたが、今年はより一層早く感じた。度々懐古してしまう程に。

 時計を見ると今年はあと十五時間もないらしい。十五時間もない、その上、きっと少し顔を合わせるぐらいしかできない。理由を問うことも、礼を言うことさえ叶わないだろう。

 こんなにも呆気なく終わってしまうものなのか。

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