梅々
苑咲早良が運営する銀魂BL小説サイトです。 心意気は18禁。 著作権的な何かは放棄していません。マナーは守ってください。 メールフォームやコメント欄は下にありますので、何かございましたらお気軽にご使用ください。感想とか頂ければ舞い上がります! 不定期更新な別館を作成しました。ミツバさん愛してる! 気が向いたらお越しください→http://tokosienoai.dou-jin.com/
眠い
バイト終わって駅でお迎え待ちです。寒いです。小雨降ってます。今日もバイトちゃんと頑張れました!忙しいから時間の流れが早く感じる。明日は初のヘルプ入ってきます。バイト先から徒歩5分離れてないんじゃないかな。
あっお金下ろすの忘れた。
こねた。
文机に頬杖をついていたら、キシキシと縁側から足音が聞こえてきた。それは段々と此処へ近づき、それから離れていく。
聞き違えるはずがない、土方さんの足音。それが、こんな真夜中に自室を出て玄関へ向かっていくのだ。ぱらぱら小雨の降る寒い夜に。
完全に足音が聞こえなくなったのを確認してから、暗い自室を出る。土方さんは俺はとうに寝たと思っているのだろう、そして、気づいていないと思っているのだろう。
何もかも知ってるのに。アンタが浮気してること。
雨戸が閉まっていても隙間から絡む冷たい空気に身を震わせながら歩き、目当ての部屋へ向かう。
からり。明かりを透かす障子を開いて憮然と立つ。
「……沖田さん」
「山崎、酒」
「とりあえず閉めてください、寒いです」
裁縫をしている山崎が呆れたように俺を見る。そろそろ慣れて欲しいなと思いながら差し出される座布団の上に座り出てくる猪口と徳利を掴む。
「山崎は?」
「俺はいいです」
「口移ししてあげまさァ」
「副長に殺されます」
「……まさか」
土方さんが浮気したから来てる、というのを山崎は知っているだろうに性格が悪い。そのたった一言に飲む気が失せて、敷いてある布団に飛び込んだ。
「山崎、一緒に寝な」
「命令ですか」
「おう。寒いんでさ。だから、山崎」
土方さんに甘い甘いと文句言うくせに山崎自身も俺には甘い。ぺしぺしと正座した太股を叩けば仕方ないですね、と裁縫道具をしまい始める。
山崎は優しい。
土方さんが浮気した夜はいつも一緒に寝るのを許してくれる。寒いから湯たんぽがほしいだけなのだけど、心細くもあるからちょうどよくて。愚痴も聞いてくれるし。土方さんが起こしに来る前に部屋に戻れるよう起こしてくれるし。
「明日もまた、起こしてくだせぇ」
「はいはい。おやすみなさい」
「おやすみなせぇ」
甘えすぎなのは分かっているけどこうして山崎とこそこそするのは楽しくて好きだ。
山崎を好きになればよかったのに。
あっお金下ろすの忘れた。
こねた。
文机に頬杖をついていたら、キシキシと縁側から足音が聞こえてきた。それは段々と此処へ近づき、それから離れていく。
聞き違えるはずがない、土方さんの足音。それが、こんな真夜中に自室を出て玄関へ向かっていくのだ。ぱらぱら小雨の降る寒い夜に。
完全に足音が聞こえなくなったのを確認してから、暗い自室を出る。土方さんは俺はとうに寝たと思っているのだろう、そして、気づいていないと思っているのだろう。
何もかも知ってるのに。アンタが浮気してること。
雨戸が閉まっていても隙間から絡む冷たい空気に身を震わせながら歩き、目当ての部屋へ向かう。
からり。明かりを透かす障子を開いて憮然と立つ。
「……沖田さん」
「山崎、酒」
「とりあえず閉めてください、寒いです」
裁縫をしている山崎が呆れたように俺を見る。そろそろ慣れて欲しいなと思いながら差し出される座布団の上に座り出てくる猪口と徳利を掴む。
「山崎は?」
「俺はいいです」
「口移ししてあげまさァ」
「副長に殺されます」
「……まさか」
土方さんが浮気したから来てる、というのを山崎は知っているだろうに性格が悪い。そのたった一言に飲む気が失せて、敷いてある布団に飛び込んだ。
「山崎、一緒に寝な」
「命令ですか」
「おう。寒いんでさ。だから、山崎」
土方さんに甘い甘いと文句言うくせに山崎自身も俺には甘い。ぺしぺしと正座した太股を叩けば仕方ないですね、と裁縫道具をしまい始める。
山崎は優しい。
土方さんが浮気した夜はいつも一緒に寝るのを許してくれる。寒いから湯たんぽがほしいだけなのだけど、心細くもあるからちょうどよくて。愚痴も聞いてくれるし。土方さんが起こしに来る前に部屋に戻れるよう起こしてくれるし。
「明日もまた、起こしてくだせぇ」
「はいはい。おやすみなさい」
「おやすみなせぇ」
甘えすぎなのは分かっているけどこうして山崎とこそこそするのは楽しくて好きだ。
山崎を好きになればよかったのに。
PR
TRACKBACK
TrackbackURL
COMMENT