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梅々

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妥協したら終わるけど

ぐすっと鼻をすする音が背後から聞こえた。
書類から顔を上げふぅと紫煙を逃がす。
部屋へきて俺を背もたれにしたと思えばこれだ。構われることを期待して俺のところへ来たのではないと知れているから、今回もまた話しかけることはしない。
黙々と背の温もりを感じていればいずれ、口を開くだろうから。
「振られやした」
「そうか」
前にこうして寄りかかってきたのは恋人ができたと告げてきたときだったか。淡々とした声だったから嘘か真か分からず同じように返した覚えがある。
「あーあ。俺も真っ当なお付き合いができると思ってたのに」
「その性格でよく言うな」
「だって俺がお茶目するのあんたに対してだけだし」
お茶目で片付くかと、今まで受けた仕打ちを思い返すが流石に傷心な年下の部下にあれこれいうのもはばかられる。
「まぁ次があんだろ。おまえまだ若いし」
「自分が老けてること認めた言い方ですねィ。…望んじゃねーけど、あんたみたいな人じゃねぇと長続きしないかもしれやせんね」
なんて。他意もなく言うのを聞き流して馬鹿言ってんじゃねぇよと振り返りざまに頭をはたく。
このポジションを甘受している理由を、おまえが何をしても離れようとしない理由を、そろそろ考えてみたらどうだ。
「…本当に馬鹿だな」
俺が。







レジュメが終わらないんです。

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祝☆映画化

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