梅々
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京都!
- 2015/08/30 (Sun) |
- 土沖 小ネタ |
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京都旅行行きました。
行きたかった平等院、あだしの念仏寺に行け、あとは上賀茂や比叡山など、京都市街の端っこを攻める旅になりました。比叡山は滋賀だけど。
いろいろなところへ行けて楽しかった!むたあだしの念仏寺行きたいな。
今日のワンドロ「鎖」で健全土+沖
最近総悟が、大事そうに何かを見ていることが多々ある。
たとえば非番の日に縁側で、仕事中にサボってベンチで、手に持った何かを眺めているのだ。その姿を見たのは俺だけではちなく、山崎もなにを見ているのだろうかと首を傾げていた。
姉の遺品だろうかとも思ったが、急にそれを眺めだすようになったきっかけがわからない。命日が近いわけでもなく、部屋の掃除をした様子もない。だから、恐らく違うのだろうと思っているが。
山崎は彼女でもできて、それにもらったものではと邪推していたが女の影もない。
生活自体はなにも変わっていないのだ。
書類を書き上げて肩を鳴らしつつ振り返ると、何をしに来たのかわからないがひとの部屋でごろごろしていた総悟は眠り込んでいた。仕事をしろよと出かけた小言は、久々に目にした寝顔に引っ込んだ。
餓鬼の頃から変わらない寝顔だ。幸せそうに、無垢な顔で眠る総悟の、胸元にある手が何かを握りしめているのに気がついた。指先から覗く金属を、そっととる。
薄汚れたこれはなんだろうか。角張った輪っかの形をしている。見覚えあるようなないような、それをじっと見ていると視線を感じた。
「なぁ、なんだよこれ」
「……なに勝手に見てんでィ」
苛立ったようにというよりかはばつが悪そうに言いながら手を伸ばしてくる。みすみす返すはずもなく、総悟を見やればふてくされたような顔をしていた。
「なんでもいいでしょ。返しなせェ」
「なんでもいいけど気になるんだっての」
「ご想像にお任せしやす」
上体を起こしてまで手を伸ばしてくる。余程大切なものなのかと思っていると、溜め息が聞こえてきた。
「ただの鎖でさァ」
観念したような声色だ。
ただの鎖ならそんなに大事そうにしないだろう。
言いかけて、そういえばと思い出す。
つい先日、こいつに狂言誘拐をされた。そのとき、俺と総悟の首には首輪があって、それを鎖がつないでいた。ちょうど、こんな形の。
「……お前、」
「勘違いしないでくだせェ。次はどんなふうにしようか考えてるだけなんで」
もっと丈夫なのにしないと、ぼやきながら俺の手から鎖の破片を奪い返して、足早に部屋を出る総悟の耳が赤かった。
行きたかった平等院、あだしの念仏寺に行け、あとは上賀茂や比叡山など、京都市街の端っこを攻める旅になりました。比叡山は滋賀だけど。
いろいろなところへ行けて楽しかった!むたあだしの念仏寺行きたいな。
今日のワンドロ「鎖」で健全土+沖
最近総悟が、大事そうに何かを見ていることが多々ある。
たとえば非番の日に縁側で、仕事中にサボってベンチで、手に持った何かを眺めているのだ。その姿を見たのは俺だけではちなく、山崎もなにを見ているのだろうかと首を傾げていた。
姉の遺品だろうかとも思ったが、急にそれを眺めだすようになったきっかけがわからない。命日が近いわけでもなく、部屋の掃除をした様子もない。だから、恐らく違うのだろうと思っているが。
山崎は彼女でもできて、それにもらったものではと邪推していたが女の影もない。
生活自体はなにも変わっていないのだ。
書類を書き上げて肩を鳴らしつつ振り返ると、何をしに来たのかわからないがひとの部屋でごろごろしていた総悟は眠り込んでいた。仕事をしろよと出かけた小言は、久々に目にした寝顔に引っ込んだ。
餓鬼の頃から変わらない寝顔だ。幸せそうに、無垢な顔で眠る総悟の、胸元にある手が何かを握りしめているのに気がついた。指先から覗く金属を、そっととる。
薄汚れたこれはなんだろうか。角張った輪っかの形をしている。見覚えあるようなないような、それをじっと見ていると視線を感じた。
「なぁ、なんだよこれ」
「……なに勝手に見てんでィ」
苛立ったようにというよりかはばつが悪そうに言いながら手を伸ばしてくる。みすみす返すはずもなく、総悟を見やればふてくされたような顔をしていた。
「なんでもいいでしょ。返しなせェ」
「なんでもいいけど気になるんだっての」
「ご想像にお任せしやす」
上体を起こしてまで手を伸ばしてくる。余程大切なものなのかと思っていると、溜め息が聞こえてきた。
「ただの鎖でさァ」
観念したような声色だ。
ただの鎖ならそんなに大事そうにしないだろう。
言いかけて、そういえばと思い出す。
つい先日、こいつに狂言誘拐をされた。そのとき、俺と総悟の首には首輪があって、それを鎖がつないでいた。ちょうど、こんな形の。
「……お前、」
「勘違いしないでくだせェ。次はどんなふうにしようか考えてるだけなんで」
もっと丈夫なのにしないと、ぼやきながら俺の手から鎖の破片を奪い返して、足早に部屋を出る総悟の耳が赤かった。
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