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梅々

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やおいと乳の日でしたね

昨日のうちに続いてるはずだった。
歌手名は忘れましたが夏祭りという曲が学生土沖だなと思ったが故の小ネタ。

そうご、呼べば金魚すくいに夢中になっていた総悟が顔を上げる。青く丸い瞳に橙の灯りがきらりきらり、まるで金魚が泳いでいるようだ。
「何ですかィ」
「花火、始まっちまうぞ」
「あっ。んじゃあここまでにしといてやりまさァ」
出店のおっさんが真っ青になるぐらいに金魚を掬っていたけれど、一匹ももらうことなく総悟は俺について石段をあがる。
花火大会の会場からは遠いが、高台にあるこの神社からは綺麗に花火が見られる。だから小学生の頃から毎年、この神社で花火を見ている。
本殿の前の階段に腰掛け、手に持っていた戦利品を横に置きながら総悟は残念そうに唇をとがらせた。
「近藤さんも一緒に見ればいいのに」
「近藤さんは祭りを楽しみてぇんだろ」
「……でも今年ぐらい」
そう言いながら道中で買った、焼きそばのふたを開ける。寂しがるか食うかのどちらかにしろよと思いつつ、煙草に火をつけながら総悟の隣に腰かけたら睨まれた。
「境内で煙草吸うなんて非常識ですぜ」
「……」
確かにと思いながら携帯灰皿に吸い始めたばかりの煙草を仕舞う。
「よくできやした」
「偉そうに」
「あんたよか偉いですもん」
「言ってろ」
なんてやりとりをしている間に星が瞬くだけだった空に鮮やかな花が咲き、どぉぉんと低い音が轟いた。
はじまった、小さく呟いて、総悟は真っ直ぐに次から次へと空を彩る花火を見つめる。
その横顔に見惚れて、俺は初めて総悟に自分がどんな感情を抱いているか、知った。
それが総悟と過ごした、最後の夏のことだった。

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祝☆映画化

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