梅々
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四月馬鹿
今日は妹の誕生日だったりします。いつもより騒がしいのは目を瞑らなきゃです。
何か買うべきかなぁ。イベントでお土産は・・・ダメですね、はい。
四月は二人誕生日の人がいるのでケーキを二個食べられます。十二月もそうか。でもクリスマスもあるから一個ケーキ省くんですよね。
ケーキ!ケーキ!
では、エイプリルフールねた。明るくしたかった米英。
何か買うべきかなぁ。イベントでお土産は・・・ダメですね、はい。
四月は二人誕生日の人がいるのでケーキを二個食べられます。十二月もそうか。でもクリスマスもあるから一個ケーキ省くんですよね。
ケーキ!ケーキ!
では、エイプリルフールねた。明るくしたかった米英。
364日嘘を吐き続けてるから
1日だけは素直になろうかな
・・・なんて、ね。
What are little boys made of?
いつだってそう、なのだろう。思い返すと。機嫌の良いとき、悪いときだってそう。頭にこびりついたメロディーが時たま、感傷を誘う。
小さな声で紡がれる優美な旋律。長閑な景色、幼い日の彼が微笑みを浮かべ横で歌っている。温もりが伝わる繋いだ手は、ひたすら優しくて。
気付けば俺は涙している。
「もしもしイギリスかい?」
『、・・・なんだよ。急に』
「いま暇だろう? どうせ」
『失礼だな、お前! ・・・どうせ暇だよっ、悪かったな!』
「遊びに行ってあげるからおいしい紅茶準備しといてくれるかい、じゃあ」
『えっ、ちょっ・・・・・・』
挑発は忘れず用件だけ伝えて電話代とか別にどうでもいいけれど兎に角さっさと電話を切って。
会いに行ったら先ず抱き締めて、どんな反応をするかによによしながら見て。核兵器のようなスコーンが出てきたって、ちゃんと食べよう。それと引き換えに君の傍にいられるのなら、それくらい苦じゃない。
*
「やぁ! イギリス!」
「んぶっ、」
ドアを開けた彼を抱き締めるとなんともまぁ可愛げも色気もない声を出した。そこが彼らしいし、これだけで顔が真っ赤。年上らしからぬ初さに愛しさより色々な心配が生まれてしまうのは仕方ないだろう。
顔を上げまいとするイギリスの背をポンポンと撫でる。
いつの間に超していた身長、それを彼が誇らしく思っているのか悲しい思い出に括っているのかは彼しか知らない。懐古主義だからな。両方かもしれない。
「ただいま、イギリス」
「・・・・・・お前の家は此処じゃないだろ。・・・かえり」
漸く顔を上げたイギリスはいじけたような妙な表情。尖った唇が誘っているように見えるあたり、おれはもう末期。
ちゅっと唇を重ねて、柔らかい感触を楽しんで。視線を俺に移し呆然としたイギリスが暴れ出す前に、離して抱き締めていた手も名残惜しく離す。
「っにするんだよ!」
「挨拶のキスだよ。舌だって入れてない」
「っな、・・・こっのばかぁ!」
勢いよく閉じられそうになったドアを寸でのところで押さえつけて体を滑り込ます。家主は疾うにリビングへ向かっていて、此処からでも分かる耳の赤さにふっと笑ってしまう。
子どもの頃は寧ろ彼が積極的にキスしてきたのに、思ってキスの意味合いが違うことに思い当たる。
「あー喉渇いたなぁ」
「いま淹れるから待ってろ。・・・で、なにしに来たんだよ」
「つれないなー。用がなきゃ来ちゃいけないのかい?」
コポコポ注ぐ後ろ姿を眺めていると不意にばっちり視線が交わった。若干居たたまれなさを感じてそれは邪なことを考えているからかと合点して、窓の外を眺める。灰色の空は胸のわだかまりをそのまま表したように重々しい。
向かいに座ったイギリスは見慣れたカップを俺の前に置いた。
静かな部屋、流れる小さな歌。
むねがつぶれそうな空気。
「好きなんだ」
「・・・なにがだ?」
「きみが、」
好きなんだ。
かえるにかたつむり、それに子犬のしっぽ。
そんなものでできた男の子は憧憬を邪な愛情に、嘘と体裁を並べたヒーローになった。君の温もりを失って。
一度離した手を掴むのは簡単なことじゃない。でもだからこそ。
「・・・あぁ、エイプリルフールか」
逃げ道を見つけた賢い大人はそういって安堵の色を覗かせる。
大人を揶揄うなよ、言ってコクリと紅茶を飲む。
「信じるか信じないかは君次第さ」
「・・・なんだよ、それ」
昔の俺だったら戸惑いなくその困惑した顔に触れられたのに。
懐古主義なのは俺だったのかな。
----------
タイトルはマザーグースより。
明るくする筈が・・・重い。
1日だけは素直になろうかな
・・・なんて、ね。
What are little boys made of?
いつだってそう、なのだろう。思い返すと。機嫌の良いとき、悪いときだってそう。頭にこびりついたメロディーが時たま、感傷を誘う。
小さな声で紡がれる優美な旋律。長閑な景色、幼い日の彼が微笑みを浮かべ横で歌っている。温もりが伝わる繋いだ手は、ひたすら優しくて。
気付けば俺は涙している。
「もしもしイギリスかい?」
『、・・・なんだよ。急に』
「いま暇だろう? どうせ」
『失礼だな、お前! ・・・どうせ暇だよっ、悪かったな!』
「遊びに行ってあげるからおいしい紅茶準備しといてくれるかい、じゃあ」
『えっ、ちょっ・・・・・・』
挑発は忘れず用件だけ伝えて電話代とか別にどうでもいいけれど兎に角さっさと電話を切って。
会いに行ったら先ず抱き締めて、どんな反応をするかによによしながら見て。核兵器のようなスコーンが出てきたって、ちゃんと食べよう。それと引き換えに君の傍にいられるのなら、それくらい苦じゃない。
*
「やぁ! イギリス!」
「んぶっ、」
ドアを開けた彼を抱き締めるとなんともまぁ可愛げも色気もない声を出した。そこが彼らしいし、これだけで顔が真っ赤。年上らしからぬ初さに愛しさより色々な心配が生まれてしまうのは仕方ないだろう。
顔を上げまいとするイギリスの背をポンポンと撫でる。
いつの間に超していた身長、それを彼が誇らしく思っているのか悲しい思い出に括っているのかは彼しか知らない。懐古主義だからな。両方かもしれない。
「ただいま、イギリス」
「・・・・・・お前の家は此処じゃないだろ。・・・かえり」
漸く顔を上げたイギリスはいじけたような妙な表情。尖った唇が誘っているように見えるあたり、おれはもう末期。
ちゅっと唇を重ねて、柔らかい感触を楽しんで。視線を俺に移し呆然としたイギリスが暴れ出す前に、離して抱き締めていた手も名残惜しく離す。
「っにするんだよ!」
「挨拶のキスだよ。舌だって入れてない」
「っな、・・・こっのばかぁ!」
勢いよく閉じられそうになったドアを寸でのところで押さえつけて体を滑り込ます。家主は疾うにリビングへ向かっていて、此処からでも分かる耳の赤さにふっと笑ってしまう。
子どもの頃は寧ろ彼が積極的にキスしてきたのに、思ってキスの意味合いが違うことに思い当たる。
「あー喉渇いたなぁ」
「いま淹れるから待ってろ。・・・で、なにしに来たんだよ」
「つれないなー。用がなきゃ来ちゃいけないのかい?」
コポコポ注ぐ後ろ姿を眺めていると不意にばっちり視線が交わった。若干居たたまれなさを感じてそれは邪なことを考えているからかと合点して、窓の外を眺める。灰色の空は胸のわだかまりをそのまま表したように重々しい。
向かいに座ったイギリスは見慣れたカップを俺の前に置いた。
静かな部屋、流れる小さな歌。
むねがつぶれそうな空気。
「好きなんだ」
「・・・なにがだ?」
「きみが、」
好きなんだ。
かえるにかたつむり、それに子犬のしっぽ。
そんなものでできた男の子は憧憬を邪な愛情に、嘘と体裁を並べたヒーローになった。君の温もりを失って。
一度離した手を掴むのは簡単なことじゃない。でもだからこそ。
「・・・あぁ、エイプリルフールか」
逃げ道を見つけた賢い大人はそういって安堵の色を覗かせる。
大人を揶揄うなよ、言ってコクリと紅茶を飲む。
「信じるか信じないかは君次第さ」
「・・・なんだよ、それ」
昔の俺だったら戸惑いなくその困惑した顔に触れられたのに。
懐古主義なのは俺だったのかな。
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タイトルはマザーグースより。
明るくする筈が・・・重い。
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